お仕事日録

野良猫のクロちゃんの愛と感動の最期の2ケ月

白山市上野町のクロちゃん。推定年齢11歳がここに旅立ちました。

 

 

クロちゃんは、令和7年の1月2日にご葬送させていただいたロナちゃんと同じ飼い主様に見守られてきた猫ちゃんです。ロナちゃんのお父様は、お勤めの会社を棲み処にする野良猫さん、クロちゃんをお家に連れて帰っておられたのですが、そのクロちゃんがこの年の瀬にとうとうその生涯を終えることとなったのです。

 

元気な頃からクロちゃんは、野良と言う身でありながら会社の方々にとっても愛されていました。クロちゃんも会社の方々が大好きでしたが、その中でも、とりわけお父様のことが “ちょー” が付くほど大好きでした。社長さんも理解のあられるお方でクロちゃんの出入りを許しておられたみたいです。社長さんから若い社員さんまで皆に愛されていたクロちゃんですが、誰よりもお父様にはよく懐いていたとのこと。

 

お父様にいつも見守られていたクロちゃんでしたが、ある時、原因も分からぬまま体調を崩してしまいます。徐々に具合の悪くしてゆくクロちゃんの様子を見兼ねたお父様はクロちゃんをお家に連れて帰ろうと決意されますが、難題が待ち受けていました。

 

病院での検査の結果、なんとクロちゃん、猫エイズのキャリアであることが判明します。ご自宅には、亡きロナちゃんの兄弟猫ちゃんをはじめ 他にもファミリー猫たちがいたため、感染のリスクを考えて、一度はその思いを胸に仕舞って会社の皆様で手厚く看護を続けることにされました。

 

しかしながら そんな皆様のご努力も空しくクロちゃんは次第に体力を失い始め、最後はご飯も口に出来なくなってしまいます。お仕事の合間、診察に出向いた病院で、「持ってあと3日」とドクターから告げられた時、お父様は迷うことなくクロちゃんをお家へ連れて帰る決断をされたのです。それは、「最期は温かいお家で過ごさせてあげたい」という深い慈しみに満ちた決断でした。

 

家に迎えられてからのクロちゃんはお父様とキャンピングカーで寝起きを共にしました。すると三日目、奇跡のような出来事が起こります。立つこともできなかったクロちゃんは自らの足で立ち上がり、お水を飲み チュールまで口にすることが出来たのです。ご夫妻の深い愛情をしてクロちゃんに生きる力を与えたのかもしれません。

 

その後、客間を一部屋をクロちゃん専用のお部屋として住まわせ、他の猫ちゃんたちと接触しないよう配慮しつつ、常にクロちゃんにはお父様が傍らに付き添われていたようです。お父様がお仕事の間はお母様が献身的にお世話をされ、ご夫妻の温かい愛情に包まれてクロちゃんはカリカリのご飯まで食べられるようになったと云います。

 

クロちゃんは野良猫として懸命に生きてきました。言うまでもなく その歩みのなかにはひとりぼっちの辛い時間もあったことでしょう。それでも最期は、こんなにも心を尽くして寄り添ってくださるご夫妻に出会い 、僅か2ケ月ではありましたが、家族としての絆を感じながら過ごすことができたのです。その穏やかな時間はクロちゃんにとっては確かな安らぎに満ちた宝物のような日々だったに違いありません。

 

やがてクロちゃんはこの日を選ぶかのように旅立っていきました。愛するご夫妻と大好きだった会社の皆様からの優しい供物を胸に抱いて -

 

クロちゃん。もうひとりじゃないよ。お空にはロナちゃんも待っているし、晴れてご夫妻のファミリーになった今、お父様とお母様に愛されたお話を、愛された者同士、いっぱいいっぱい語り合ってね。

 

クロちゃんのご冥福をお祈りいたします。

 

 

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