【金沢市】キジトラ猫、チョウ君のお見送りをお手伝いさせていただきました。
🌈 ご葬送録

泉野町にお住まいの、キジトラ猫のチョウ君が旅立ちました。
このたびは、チョウ君が最期を迎えた動物病院様からお電話をいただき、お火葬をお引き受けいたしました。病院へ伺い、お見送りの準備を整えていると、90歳になられるという飼い主のお爺様がお越しになりました。
チョウ君をお火葬炉へお納めし、いよいよお別れの時。
「チョウ君、ありがとうね。あなたがいたから元気をもらっていたよ。寂しくなるね。天国で元気でいてね。ありがとう」お爺様はチョウ君に優しく語りかけられました。長年一緒に暮らしてきたチョウ君。お爺様にとって、毎日の暮らしに元気を与えてくれる大切な存在だったことがそのお言葉からひしと伝わってまいります。
「長い間、ずっと一緒にいたんだよ。この子はね、なんでも分かっていて本当に頭がいい子。なんでもお見通し。たくさん猫を育てたけど、こんな子はいなかったね」
これまで幾匹もの猫たちと暮らしてこられたお爺様がこれほどまでに賢い子はいなかったとおっしゃるチョウ君。きっと、お爺様の声や表情、ちょっとした仕草からもそのお気持ちを感じ取っていたのでしょう。言葉を交わさなくても通じ合える。そんな特別な絆がおふたりの間にはあったのだと思います。
しかし、その穏やかな日々は突然の事故によって終わりを迎えてしまったのです。
「事故に遭ったんだ。これも運命。寂しいね」
お爺様はそうお話しくださいました。事故に遭ったチョウ君を病院へ連れてこられるまで、そして病院で過ごされた間も、お爺様はどれほど心を痛められたことでしょうか。長い人生を歩んでこられたお爺様が、最後に口にされた「これも運命」という言葉。その短い言葉の奥には、簡単には言い表せないほどの悲しみと受け入れなければならない現実への思いがあったのではないでしょうか。
ご出棺の際には、院長先生と看護師さんもチョウ君とのお別れに炉前にお越しくださいました。そして先生は、お爺様に、「〇〇さんは、まだまだ元気でいてくださいね」と温かく声をかけられました。その言葉を耳にした時、胸いっぱいに熱いものが込み上げてまいりました。チョウ君を失ったお爺様が、これからもお元気で暮らしていかれることを願う先生のお気持ち。そして最後のお別れまで一緒に見届けようとされる看護師さん。動物の命を救うことに尽くされるだけでなく、その命を大切に育んでこられた飼い主様の心にも寄り添う。そのような病院の皆様のお姿に心を動かされたように感じたのです。
お爺様が何度も口にされた「ありがとう」 ― それは長い間、傍にいてくれたこと、気持ちをわかってくれたこと、そして何より、ご自身に元気を与え続けてくれたチョウ君への心からの感謝だったのでしょう。
なんでもお見通しだったチョウ君。あなたは、お爺様のことを誰よりもよくわかっていたのでしょうね。もしかしたら、これから先、お爺様に大変な思いをさせないようにと旅立つ時を自分で決めていたのでしょうか。
お爺様は、あなたがいなくなって寂しくなるとおっしゃっていました。どうか天国から、大好きなお爺様がいつまでもお元気で過ごされるよう、見守っていてくださいね。
チョウ君のご冥福を心よりお祈り申し上げます。





