毛並みがとっても美しいベンガル猫のおんちゃ君、5歳が虹の橋を渡りました。
おんちゃ君は病気が発覚するまではとっても元気で家の中を飛び回っていたのです。それがある日、急に大人しくなり 心配になった飼い主様はおんちゃ君をご自宅近くの動物病院に連れて行きました。診察の結果、あろうことか おんちゃ君はかなり重い腎不全に陥っており 既に手の施しようのない状態だったのです。お医者様は「この子はとっても優しい子。ご家族が心配しないように、誰にも迷惑をかけないようにとずっと我慢していたのでしょう」と仰られました。おんちゃ君よ。君はお仕事に頑張るパパや子育てに奮闘するママを気遣っていたんだね。
お若いパパとママ、そしておんちゃ君とほとんどお変わらないお歳の可愛いお嬢ちゃん、そしてもうひとり ママの腕の中には産まれて間もない赤ちゃんが ー そんなファミリーの皆さんに囲まれて過ごしたおんちゃ君の生涯は、短くはあったけれどもその分本当に幸せだったものと思います。上のお嬢ちゃんは無邪気さなかに女の子らしい優しさをも兼ね備えた素敵な女の子です。私どもに対しても気後れすることなくおしゃべりしてくださいました。こんなにも可愛いお嬢ちゃん達と過ごしていたのですからおんちゃん君の猫生が幸せでなかろうはずもありません。お拭き清めにはお嬢ちゃん方もパパとママに倣ってお手伝いくださいました。もみじのようなお手で触れられておんちゃ君もきっと喜んでくれていたに違いありません。
ご自宅前の駐車ポーチ。夜空の下 おんちゃ君は荼毘に付されました。ご家族様に見守られながら旅立つおんちゃ君。空へと高く昇るにつれて月明かりにどんどん小さくなっていく我が家の屋根。それでもおんちゃ君にはその屋根を見失うことなどありません。なぜならその屋根の下にはおんちゃ君だけが知る温もりがあるのですから。おんちゃ君にとってその温もりはどんなに高い空の上からでも肌身で感じられる温もりなのです。
「おんちゃ」という名前は地元のお祭りの男獅子が由来だそうです。おんちゃ君。パパやママ、そして愛しいお嬢ちゃま方のこと、これからもどうか見守っていてね。