お仕事日録

保護猫 うめちゃんのお旅立ち

ミックス猫うめちゃんが旅立ちました。こちらのお宅で保護されて6年。確かな年齢は不明です。

 

 

こちらのお宅にはかねてより先住猫のそら君がいました。ある時、いつものようにそら君が窓際で「にゃあにゃあ」鳴いていると外からこちらをじっと眺めている猫がいました。その猫はそら君のことが気になって仕方ない様子でした。やがてその猫はこのお家に足繫く通うようになり、「うめ」と名付けられるとついには家族の一員となりました。

 

そら君とは付かず離れずの関係でしたが、互いに心地よい距離感で共に過ごしていました。うめちゃんは大人しく優しい性格だったようですが、そんな性格もそら君にもご家族様にも迎え入れられ愛される要因だったのかもしれません。

 

お父様は大工さんとして仮設住宅を建てるお仕事で能登へと出ずっぱりでご自宅を離れての生活を余儀なくされていたのです。そんな中、このところ具合を悪くしていたうめちゃんが穏やかな最後を迎えるのでした。それでも、かつて自分を快く家族に迎えてくれた大好きなお父様に一目会いたいと思ったのか、うめちゃんはなんとお父様の数少ないご在宅の日を選ぶかのように旅立っていきました。

 

先日、ご子息様がうめちゃんのために新しいお家(ゲージ)を用意してくださったのですが、うめちゃんはこれまでどうしてもその中に入ることが出来ずにいたのです。しかし、最期はうめちゃん、その新しいお家でひっそりと旅立っていったそうです。その姿は控えめで静かなうめちゃんらしいものでした。

 

うめちゃんは元々野良猫として外の世界で暮らしていましたが、このお宅に来てからの6年間はご家族様のたくさんの愛情を受けて幸せに日々を過ごしていましたが、優しく穏やかなその生涯にどれだけの愛と温もりが注がれていたかを感じると胸がいっぱいになります。うめちゃんの優しい眼差しや仕草はこれからもご家族の心の中で生き続けることでしょう。ほんとうに幸せでしたね、うめちゃん。

 

うめちゃんのご冥福を心よりお祈りいたします。