白と茶の入り混じったモフモフとした長い被毛が美しいメインクーン、6歳のシノちゃんが旅立ちました。
亡くなる前日まで元気にお家の中を飛び回り、ご家族様やお姉ちゃん猫のマンチカンのルルちゃんとともに楽しい時を過ごしていたのです。それが次の日、シノちゃんはなんと何の前触れもなく急逝してしまうのでした。何ということでしょう。ご家族様のお気持ちをどうお伝えすればよいのか私には言葉が見つかりません。あまりにも突然の事。心の準備もないままに失ってしまう悲しみは当事者であるご家族様だけが知るところなのです。ご家族様には唯々お悔やみ申し上げるばかりです。
シノちゃんとルルちゃんは特別仲良しというわけではなく たまに喧嘩もしていたみたいです。それでもさすが「ジェントルジャイアント」の異名を持つメインクーンのシノちゃん、体が一回り大きくても小さなお姉ちゃんに勝ちを譲る優しさをみせていました。
シノちゃんが亡くなった直後、残されたルルちゃんは突然、姿を見せなくなったシノちゃんを不審に感じ 家の中を探しまわっていました。仲はそんなに良くはなくても家族は家族。ルルちゃんにとってみれば、それはもう、気が気でなかったことでしょう。そんなお話をお聞きすれば、パパ様、ママ様ならずともなんとも切ない気持ちが込み上げてまいります。
シノちゃんは特に甘いものが大好きで、炉前でのお別れには色とりどりの花々といつものキャットフードに加え 大好物のクリームたっぷりのロールケーキも供えられました。
シノちゃん。あなたはパパ様から「スイーツ女子」と呼ばれていたと聞いたよ。天国までの道中には最高のおやつ、ほんとに嬉しいね。
夜の住宅街。家々の窓からは明かりが漏れ出ています。その住宅街の一角、シノちゃんを乗せたお火葬車はパパ様、ママ様をご自宅前に残してお火葬場所へと静かに動き出しました。
シノちゃん。涙を拭っていたパパのことが気になっているのかな。でも心配しないで。恋しいあの温かい明りの中にすぐに帰してあげるからね。
シノちゃんのご冥福をお祈りいたします。