ご依頼者のご自宅をご訪問するようになって思うのは、いつの間にか思わぬところに突如、住宅街が出来ていたり様変わりしていたりと、街の変貌、進化にびっくりすることがあります。パピヨンのマイ君のお家も国道から少し入った路地の、新築住居が並ぶ一角にありました。マイ君のお家も決して古くはなく、17歳という年齢を考えるとマイ君自身もまたこちらに引っ越してきてまだ数年といったところかと思います。
奥様、そして、マイ君より後にお生まれになったであろうお嬢ちゃんとともにマイ君のご葬儀を執り行いました。奥様の目蓋に溜まった涙に、奥様とマイ君と共に過ごした月日、忘れられない想いでの数々が浮んで見えるようでもありました。私はお経を唱えながらもいつしかこちらのご家族様とマイ君に私とわが家の亡き愛犬たちを重ねるように思いめぐらせていました。
わが家のティファニー、クッキーも17~18年と長く生きましたが、愛犬たちとの想いでは月日の長さだけあるように思います。そして、それは家族の成長や節目と重ね合わされることでより鮮明なものとなって心に残るのです。
お骨上げにはお仕事から帰ってこられたご主人様も加わりました。ご家族のパソコン内のアルバムにはこれ以降マイ君は登場しません。でも、ご家族の心にあるアルバムのなかのマイ君は永遠に生き続けます。