お仕事日録

ミックス犬のチコちゃんのご葬儀

この日、久しぶりに晴れ間が見えていました。東環卯辰トンネルを抜け、出勤のマイカーで渋滞する月浦トンネルを横目に神谷内インターを降り、市の東に位置するご依頼主のご自宅に向かいました。ご依頼主様のご自宅には時間ピッタリに到着。奥様が私どもをお迎えくださり、リビングではご子息である青年お二人とお嬢様がお待ちでした。ご兄妹の隣で毛布に包まれ手横たわっているワンちゃんがひとり。この度、ご葬儀を承ることになったミックス犬のチコちゃんでした。チコちゃんは「おはよう」と今にも起き上がってきそうなお顔を毛布から覗かせています。

 

 

 

 

17年前、保護犬だったチコちゃんは三兄妹の元にやってきました。チコちゃんはすぐに家族の皆が大好きになり、幼なかった三兄妹の、時にお母さんであり、姉であり、妹であり、用心棒でありました。ひとり何役もこなしたチコちゃんですが、保護犬だったからこそ、家族のことをいの一番 大事に思う、そんな性分を産まれて間もなく身に着けたのかもしれません。もちろん、ご兄妹のチコちゃんに寄せる優しいお心は立ち合わせていただいている私どもにも当然分かりますので、チコちゃんがご家族の皆を其々、本当のママ、お兄ちゃん、お姉ちゃんだと認識するうち、真の家族大好きっ子になったのかなとも思います。あながち外れてないのではないでしょうか。

 

 

ご清拭、ご葬儀に始まり、ご火葬はご自宅の駐車スぺースをお借りし、厳かななかにも全て滞りなく終えることが出来ました。ご返骨を待つご家族様にお骨をお届けすると奥様からは身に余る感謝のお言葉をいただきました。こちらこそご用命を賜り本当に有難うございます。

 

 

チコちゃん!私どもにもご家族様のチコちゃんへの想いがひしひし伝わってきたよ。優しいご家族に出会えて良かったね。