お仕事日録

黒猫のサスケ君の旅立ち

黒猫のサスケ君が旅立ちました。サスケ君はご夫妻がまだ小さかった息子さんのために譲り受けたちゃんです。あれから14年、サスケ君は息子さんの成長とともにさながら兄弟のように時を過ごしてまいりました。ある時にはかけがえのない友であり、またある時にはご両親の代わりでもありました。

 

サスケ君には後にお家にやってきた2匹の同居がおりますが、若く元気な頃のサスケ君はその2匹に対して結構な先住ぶりを発揮していたのだそう。詳しくお聞きはしませんでしたが、サスケ君、お母様の口ぶりではかなりのやんちゃ坊主だったみたい。

 

11月はじめ、サスケ君は体調を崩し 病院で診てもらうことにしました。ここ最近、少し痩せてきていたサスケ君をご夫妻は気にされてはいたのですが、この日、先生からご夫妻はなんと、、サスケ君の余命宣告を受けるのでした。ご夫妻には思いもよらぬ宣告でした。それからというものご家族様はサスケ君が亡くなるその日まで一生懸命、悔いの残らぬよう看病されたのでした。

 

お火葬はご自宅から少し離れた公園でとり行いました。辺りはすっかり夜の帳が下りています。11月の冷たい雨の中、ご家族皆様で最後のお別れをなさいました。ご焼骨が終わる頃には夜もかなり更けてしまうので、私どもでご焼骨後、拾骨してご自宅にお持ちするとお伝えしましたが、ご家族様は一旦、ご自宅に戻られるものの、ご焼骨後にまたここにお越し下さり 最後まで見届けたいと仰られました。

 

ご家族様がご自宅に戻られると暗い空の雲間より月が顔を出しました。月をカメラに収めると空へと差し込む筒形の不思議な光が映り込んでいます。我々には見えない天への道なのでしょうか、あるいは お名前の通りサスケ君が忍術でも使ったのかなあ、なんて。

 

 

お火葬が終わって再度、ご家族様には公園にお越しいただきました。そしてご家族様は弊社スタッフがお骨を骨壺に収め 最後に蓋を閉じるまでその様子をしっかりとお見届けくださいました。天へと昇って行ったサスケ君もきっと喜んでいることと思います。

 

ご冥福をお祈りいたします。