お仕事日録

アメリカンショートヘアー 杏ちゃんの雪降る夜のご葬送

アメリカンショートヘアーの女の子、15歳の杏(アン)ちゃんが旅立ちました。

 

金沢は記録的な大雪でした。お火葬のご依頼があり、翌日、飼い主様のご自宅へと伺う手筈ではありましたが、雪は降り続けその嵩を増すばかりで、当日、飼い主様のご自宅前の路地はお火葬車では出入りするのは難しく、最終的にはご自宅近くのご指定場所まで飼い主様に杏ちゃんをお運びいただき、私どもが杏ちゃんをお預かりすることでご家族様にはご承知いただきました。ご家族様のご要望は杏(アン)ちゃんが慣れ親しんだお家でのお旅立ちでしたが、どうすることも出来ず本当に残念で仕方ありません。

 

 

ご指定の場所にはお火葬車ではなく普通車で伺いました。過去に大雪の日にお火葬車を無理に出庫させ大変な思いをしたこともあり、万全を期しての選択でありました。私どもが到着して程なく雪が降りしきる中、お母さまとお嬢さまがご自宅から杏ちゃんを抱いてお越しくださいました。お申込書にご記入いただいた後、杏ちゃんをお預かりいたしました。雪が深々と降り積もる中、最後のお別れを終えたお二人の寂しそうな姿がバックミラーに映ります。

 

その日のうちにお火葬を終えてご返骨に先ほどの場所まで伺いました。暫くの後、お二人は自家用車でお越しいただきました。杏ちゃんのお骨をお返しするとお母様には感謝のお言葉をいただきました。

 

私どもはペットちゃんをお預かりする場合には、炉に火を入れる前のお姿とご焼骨後のお姿をお写真に収めご家族様にお渡しするのです。もちろんご家族様が宜しければのお話ではありますが。。

 

かけがえのないペットちゃんの最後の姿を残しておきたい、辛すぎてみることは出来ない、そのどちらもご家族様のペットちゃんへの愛おしいお気持ちに変わりはなく私どもは敢えてご家族様にお尋ねしているのです。杏ちゃんのご家族様にはご用命いただき有難うございました。杏ちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げております。