ボダーコリーのディップ君が旅立ちました。肺の病気を患っていました。
ご自宅に伺うとご家族3世代、総勢11名様がお待ちでした。ご家族様に囲まれて眠るディップ君は白と赤茶の斑点がとても美しい毛並みをしていました。ご家族様には心よりお悔やみ申しあげます。
最初にとり行うのが「ご清拭」です。まずは弊社スタッフがディップ君を清めさせていただきました。その後、順々にご家族おひとりおひとりにコットンをお渡しし拭き清めていただきました。小さなお子様達も大人に倣って清められました。それにしてもこんなにたくさんの人に可愛がられていたディップ君、幸せでなかろうはずもありません。お顔立ちもハンサムでご近所の方々にもきっと人気者だったことでしょう。
お火葬は駐車場をお借りしました。雪が降りしきる中でのご納棺。天国までの道中、お腹を空かせないようにとディップ君の枕元にはお弁当が添えられました。ご家族様から色とりどりのお花が供えられました。涙ぐむママ様、ディップ君に愛おしく目を向けられる皆様に雪も消えて無くなるくらい温かいお別れです。
お火葬炉に火が入りました。ディップ君はご家族様の思いを胸にしかと抱いて空へとゆっくり昇って行きました。灰色の空にぽっかり空いた青空。ディップ君はきっとあの空を目指してゆくのでしょう。
お家に明かりがともります。ガラス窓からはご家族様の様子が見てとれ、とっても温かい雰囲気が否応なしに伝わってくるのでした。素敵なファミリーですね、ディップ君。かつては君もあの輪の中にいたのですね。輪の中に入りたくても入れない。寂しいね。
ご返骨時にはすっかり暗くなってしまいましたが、ご家族様には最後までお見届けくださいました。ご家族様にはショックでとても悲しいお別れですが、私には悲しいというよりむしろ心優しく感じるご葬送でした。亡きペットちゃんがご家族様に心から愛されていると感じると穏やかで優しい気持ちになれるみたいです。悲しいだけでは続けられません。優しいから続けられるし 感じたいから真摯にやり続けたい。そんな思いを持つこの頃なのです。
ディップ君のご冥福を心よりお祈り申し上げます。