トイプードルのゆずちゃん12歳が旅立ちました。
お家に伺うと素敵なピーナッツのブランケットに包まれたゆずちゃんが横たわっていました。ママ。まだまだ眠いから起こさないで!と言わんばかりの表情、それはまるでスヤスヤ寝息を立てているかのような安らかなお顔でありました。
ゆずちゃんは心臓肥大を患っていました。それでもこれまでお薬を服用しながら元気に過ごしていたのです。しかしながら亡くなるその日は朝から食欲がなく元気がないようにも思えました。今考えれば体の中で異変が生じていたのでしょう。お嬢様がお昼の休憩に帰ってこられた時にはゆずちゃんの様子は悪くなる一方でした。お嬢様はいてもたってもおられず病院へとゆずちゃんを連れていかれました。そして心臓の不具合から肺水腫を併発しているとの診断を受けるのです。お医者様は手を尽くされたようですが、残念ながらゆずちゃんはそのまま帰ることなく旅立って行きました。
ゆずちゃん、最後まで頑張っていたんだね。今はどうか安らかにお眠りください。ゆずちゃんの今ここに眠る穏やかなお顔を見る限り、最期の瞬間はご家族様との優しい時間を思い出しながら満ち足りた気持ちで逝けたのなぁ、と思えます。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
お部屋の壁掛けに目を向けるとゆずちゃんの可愛らしい姿のスナップが掛けられていました。ゆずちゃんを包んでいるブランケットの他にもお部屋の中には沢山のスヌーピーグッズが飾られています。きっとお嬢様はスヌーピーが大好きなのかな。もしかしたらこのブランケットもお嬢様の大切なブランケットだったのかもしれません。
ゆずちゃんは12年前にお嬢様の妹としてこちらのお家に迎えられました。キュートなゆずちゃんはお嬢様にもお父様にもとても癒しになりましたが、ワンちゃんが苦手だったお母様は最初、ゆずちゃんを触ることすら出来なかったそうです。ワンちゃんで過去に怖い思いをしたトラウマをお持ちのようでした。しかし ふたりでお家にいる時間が長くなるにつれてお母様もゆずちゃんを大好きになりました。ゆずちゃんの毎日のお散歩はお母様と一緒だったみたいです。たまの遠出はお父様とでした。ゆずちゃんはこのお父様との遠出のお散歩にワクワクが止まらなかったみたいです。
お火葬はこの日から2日後。それまでゆっくりとご家族様でお別れされるのです。ご家族様には2日間、ゆずちゃんをたくさん撫でで上げてほしいです。たくさん声を掛けて上げてほしいです。声には出さずとも きっとゆずちゃんは「パパ。ママ。ありがとう!お姉ちゃん、愛してくれてほんとうにありがとう!」と体は伏せてはいても心の中でずっと伝え続けているはずだから。