お仕事日録

マルチーズのナナちゃんがお母様の側で亡くなりました。

マルチーズのナナちゃん、9歳が旅立ちました。

 

 

心臓弁の不具合が見つかって以降、ナナちゃんは体調を崩すようになり、その後も次々と病気が見つかりました。

 

病院に通いながら治療を続けていたナナちゃん、その夜もいつものようにお母さまのお布団の中に入り、眠りに着こうとしていました。多少苦しそうにしていたようですが、只これもいつものことなので気にはなるものの、そのまま寝入ってくれればとお母様もまた静かに眠りに着いたのです。そして朝になり、目覚めたお母様はナナちゃんの異変に気付くのです。お母様が目覚めてもナナちゃんは身動きせずに同じ態勢のまま眠っていました。ぐったりとしているナナちゃんに驚いたお母様はナナちゃんを抱きかかえすぐさま病院へと急ぎました。藁にもすがる思いのお母様でしたが、残念ながら病院では、ナナちゃんは既に息を引き取っていると確認されたのです。

 

ご葬送に出向いたその日はご遠方にお住いのご子息も帰省中で 悲しくて何事も手につかないご様子のお母様の代わりにお申込書のご記入などご子息には色々とお手伝いいただきました。ナナちゃんのお拭き清めは、以前 ご商売をしていたという間口の広い旧店舗の中でとり行いました。店舗の前は数台、車を停めることが可能で、お火葬はこちらのスペースをお借りすることになりました。

 

炉前での最後のお別れには、お母様、ご子息はじめ おばあちゃまもお立合いいただいました。お母様はお火葬中は片時もお火葬車の側を離れず 炉に火が消えるまでナナちゃんを見送っておられました。ご子息とおばあちゃまは旧店舗の中からお見送りくださいました。途中、おじいちゃまも店舗奥のご自宅からお出ましいただき、ご夫妻並んでソファーに腰かけて正面のガラス戸を通してお見送りくださいました。

 

ナナちゃんにはキティーちゃんという虹の架け橋で待っているファミリー犬がいます。お母様はキティーちゃんの分もナナちゃんに供えられました。「ナナ。キティーにも持っていってあげてね」ナナちゃんに涙声で語りかけるお母様。お火葬は程なくして始まりました。ご家族様に見守られる中、静かな休日の空に天高く昇って行きました。

 

GWも終盤。ナナちゃんはご家族がお揃いになるまさにこの日を選んで旅立っていったのかもしれません。亡くなる瞬間もお母様の側を選んだナナちゃん。お母様もまたナナちゃんが亡くなった後 ずっと側を離れませんでした。お火葬の間もすぐお隣でずっとナナちゃんの側におられました。。考えてみればこれまでもずっとずっと一緒だったのです。ご焼骨後、お骨上げがとり行われましたが、お骨壺にお骨を納めるほかにお母様は小さな小瓶に爪や歯などの小さなお骨を集めました。片時も離れたくはないのでお守りとして携帯されるのだそうです。

 

 

ナナちゃん。これからもお母様の側でお母様を励まし続けてくださいね。心よりご冥福をお祈りいたします。