ミニチュアダックスフンドの女の子、チョコちゃんが旅立ちました。
チョコちゃんは16歳ではありましたが、とても16歳には見えないほど毛色の艶も良くこれまで元気に過ごしていました。過去にはヘルニアや脳梗塞にもなりましたが、リハビリや点滴に頑張り励みながら驚くほどの回復ぶりを見せ、傾いていた首も元通りになりました。
そんなチョコちゃんがここにきてまた腰の具合が思わしくなく病院で診察を受けたのです。診察の結果は驚くべきものでした。何と腰の不具合よりも深刻な癌が見つかったのです。加えてドクターからは余命1週間と言い渡されるのでした。あまりに突然のことでどうしてよいのか分からなかった飼い主様はご家族間でのお話合いの末、一つの決断に至ります。「チョコちゃんには、絶対に最後はお家で安らかに過ごしてほしい」とお家に連れて帰ることにされたのでした。以降、少しでもチョコちゃんが楽に過ごせるようにとご家族様は最期の瞬間まで一生懸命、介護に、看病に専念されました。チョコちゃんが天に召されるまでの5日間は彼女にとってもご家族様にとっても心豊かで濃密な5日間でした。
お父様は、冷たくなってしまったチョコちゃんを前にして、ペットショップで購入されたのでしょうか、あるいはお取り寄せされたのでしょうか、可愛い布製のおもちゃを袋からとり出して、悔しそうに「間に合わなかった・・」と一言、仰られました。その残念そうなご様子に私どもまで切なさが込み上げてまいります。チョコちゃん、優しいご家族に感謝だね。
チョコちゃんの最期はチョコちゃんが大好きだったお嬢様が看取られました。お嬢様はチョコちゃんの終末に少しでもチョコちゃんと共に過ごしたいとお忙しい中、お仕事の合間を見つけて東京から足を運んでこられていました。そして一旦は東京にお戻りになられるも再びご実家に戻って来られると、チョコちゃんはお嬢様の腕の中で旅立っていきました。チョコちゃんの瞳が光を失うその瞬間、その瞳にお嬢様が映っていたのです。それはもう何ものにも代えがたい喜びだったと思います。最後に一目会えてほんとうに良かったね。チョコちゃん。これからはどうか天上よりお嬢様を、ご家族の皆を見守っていてください。心よりご冥福をお祈りいたします。
ご家族様にはご用命いただき有難うございました。またミックス犬くぅ太君のご家族様にはチョコちゃんのご家族様をご紹介いただき有難うございました。くぅ太君もまたかつてご葬送のお手伝いをさせていただいたトイプーのココちゃんからのご縁です。縁(えにし)で繋がったワンコちゃん同士、きっと虹の広場でも仲良く遊んでくれるに違いありません。そんな思いの過ぎるチョコちゃんのご葬送でありました。