ジャンガリアンハムスターのしろちゃんが亡くなりました。1年と10ケ月の生涯でした。
元気で今朝までご飯を食べていたしろちゃんが急に動かなくなり、飼い主様はかかりつけの動物病院に連れて行きました。お腹にエコーをかけられたしろちゃんでしたが、先生によってその場で死亡が確認されたとのことでした。ご家族様には心よりお悔やみ申し上げます。
ハムスターの亡くなる原因は様々ありますが、前日まで元気だった、数時間前まで元気だったのに次に様子を見に行ってみたら亡くなっていたといった しろちゃんのような事例は決して珍しくありません。その理由にハムスターなどの小さい生き物は天敵に襲われないように体の不調を隠す習性があり、それにより病気の発見が遅れてしまうことが挙げられます。また捕食する側でなく捕食される側の生き物であるためストレスに対して過度に敏感になって体の不調を引き起こしてしまうことも要因のひとつです。
それら生物学的な本能に起因していることに加えてハムスターの寿命は余りに短命なものですから微かな病いの芽が小さな滲みのようでも一旦 芽吹いてしまうと短時間のうちに途轍もない速さで進行してしまうのです。人の寿命が80とするとハムスターは2ですから、簡単に言うと40倍の速さで進行するものと考えられます。私自身、専門家でも何でもないので間違っているかもしれませんが、考え方としてはそれほどかけ離れてはいないと思います。
もしかするとしろちゃんには誰にも見つけられないような小さな病いの芽があったのではないかと思います。しろちゃんは老齢のハムスターに多くみられる腫瘍もできることなく2年近くも元気に過ごしてきたのですからそうであっても大したものです。私も腫瘍が原因で亡くなったハムスターちゃんを何度もお見送りしてきましたのでこれまで元気で過ごしてきたしろちゃんにむしろ「凄いね!」って言ってやりたいです。
お火葬はご自宅の駐車スペースでとり行いました。お母様とお嬢ちゃんたちもお別れにお立合いくださいました。お父様の留守を守り、家事、お嬢ちゃんたちの子育てに奮闘しておられるお母様のお姿を見るにつけ、ほんとうに素敵なご家庭だなーと心がほっこりした次第です。子供が皆、社会人となって別々に生活している私たちなので懐かしさにも似た思いが微笑ましく感じられたのかもしれません。
お姉ちゃまは納棺の時もご拾骨の時も目に涙をいっぱい溜めてお別れをされました。妹ちゃんはお母様の腕の中で台炉の上のしろちゃんに手を振りながら「バイバイ!」とはっきりと口にされていました。おーい!しろちゃーん。聞こえてるかぁーぃ?君より年下なのにすごいよねー。
ご家族様にとってしろちゃんは心の癒しでありました。とっても仲の良いご家族をさらに仲良くさせる接着剤、言わば癒しのボンドみたいな存在だったのではないかと思います。また しろちゃんにとっては 小学生のお姉ちゃま、1才3ケ月の妹ちゃん、優しいお母様お父様は言うなれば天敵を敵ともしない心強い味方、ボンドはボンドでも無敵で頼もしいジェームズボンドだったのだろうと思います。 しろちゃんの一生はご家族の温かさに包まれ なおかつ心安らかに過ごした生涯だったのです。
ご家族へ。 このたびはご用命いただき感謝申し上げます。お母様、お心遣い有難うございました。