お仕事日録

パパ様とママ様の素敵なお店から旅立った猫のリズムちゃん

【ご夫妻との出逢いとお旅立ち】

このたび、ミックス猫の女の子、リズムちゃん(14歳)のお見送りをお手伝いさせていただきました。

 

 

リズムちゃんは重い病と闘いながらも宣告された期間を遥かに超える5年間、パパ様とママ様、そして2匹の猫ちゃんたちと穏やかで温かな毎日を過ごしてまいりました。

 

仔猫の頃、パパ様のご友人の車のボンネットに入り込んでいたところを保護され、ご夫妻のもとへ迎えられたリズムちゃん。あれから14年。ご家族の真ん中で愛情いっぱいに育てられ、美猫ちゃんへと成長しました。

 

病院での診察時には、ドクターからは「ほんとうに良い子ですね」と常にほめられていたようですが、おそらくリズムちゃんはとっても賢く大人しい女の子だったのでしょう、最期の時もご夫妻と一緒にお布団に横になりながら優しい面持ちのままに静かに息を引き取っていったのだそう。

 

【小立野。初めてのお店で】

 

そして本日。亡くなって初めてご夫妻が営む、生花と染めのお店、地元テレビの街歩きのコーナーにも紹介されたという癒しの空間「eyes of universe」で1日を過ごし、パパ様 ママ様を独り占めしたリズムちゃん。私どもの到着を待つかたわら、ご夫妻のお仕事を見守りながら「こんな素敵なところに毎日来て頑張ってたのね」と少しの驚きとともに「どうしてこれまで連れてきてくれなかったの」とちょっぴり不満げにも感じていたのかもしれません。

 

お店の一角をお借りして、お見送りにあたっての身支度ならぬ「お拭き清め」に始まり、続いて「ご納棺」へと進めさせていただきました。「お火葬」では生前よく遊んだという“猫じゃらし”がご夫妻の手によりリズムちゃんの枕元に添えられました。

 

【空模様が知らせるリズムちゃんの思い】

 

その後、リズムちゃんはご夫妻に見守られる中、静かに空へと昇っていきました。開始直後、冷たい雨が勢いよく降り出しますが、ご焼骨が終わる頃には嘘のようにピタリと止んで外気が澄み渡るようでした。愛するパパ様ママ様とのお別れに泣きじゃくったリズムちゃんが天国への道中、おふたりと出逢えた幸せに今一度、思い馳せ、晴れ晴れとした気持ちで天へと向かっていった、そのようにも思える空の移ろいだったのです。

 

 

「お骨上げ」は、営業を終えたお店に戻ってとり行われました。ご夫妻様には、お骨を上げていただきながらリズムちゃんとの想い出をいっぱいお聞かせいただきました。その後、ご粉骨により小さくなったリズムちゃんをお返しすると、ママ様はそっと手のひらで包み込むように抱きしめられました。

 

リズムちゃん、ほんとうに幸せでしたね。これからはこちらの素敵なお店にも時折 忍び込んでは、柱の陰からお仕事に勤しむパパ様とママ様をそっと見守っていてね。

 

リズムちゃんのご冥福をお祈りいたします。