ロングコートチワワのギルバート君が亡くなりました。その日は県内に大雪警報が発令されていました。お火葬に立ち合いたいとの飼い主様からのご要望もあり お火葬日は3日後に決まりました。ご自宅のある住宅街は路上の雪のため とてもお火葬車で入れる道ではありません。それであればお火葬はギルバート君との思い出の場所で行いたいとの飼い主様のご意向もあってお火葬場所は飼い主様がギルバート君を連れてよくお散歩した広場に決めました。
お電話をいただいた日の翌日は大変な大雪。心配ではありますが、雪の収まりを祈りつつこの後の2日、首尾よくお火葬車を発動できるよう雪掻きに専念することにしたのです。当日。弊社の前の道路にもすでに除雪車が入って雪を退かしてくれていました。お陰でお火葬車はすんなり発進。しかしながら ガソリンスタンドに向かう脇道で雪の轍に嵌まってしまいます。その後、多くの方々の助けを借りながら最終的には通りがかった4WD車両に牽引してもらいようやく難を脱することが出来ました。皆様に感謝です。
そんなこんなで、お火葬場所には最初にお約束したお時間から1時間近くも遅れてしまうことになり ギルバートちゃんのご家族様には大変ご迷惑をおかけしました。お火葬場所に決めた広場は殆ど雪に埋もれているような状態でしたが、昨日、飼い主様も冷たくなったギルバート君を抱いて想い出の広場周辺を 「最後のお散歩」、その折、お火葬に適当な場所を探してくれていましたので、飼い主様とお会いした後、お火葬場所についてはすぐに決めることが出来ました。
ギルバート君は心臓病とてんかん発作により虚血状態になって亡くなりましたが、15歳近くまで小さな体で本当によく頑張ったと思います。ギルバート君は14年前、飼い主様が見つからなかったら研究犬になるところだったのを今の飼い主様に引き取られたとのこと。霙降る傘の下 ギルバート君のママはお拭き清めをする弊社スタッフにお話しくださいました。優しいご家族に出会えて本当に幸せだったね、ギルバート君。
ギルバート君はこれから昨日の「最後のお散歩」という宝物を携え天国へと旅立つのです。またその道中、寂しくないようにママさんの髪の毛で作ったバングル、そしていつも一緒にお散歩していたお友達ワンちゃんの被毛の束もいくつか携えました。ギルバート君がお空に昇ると、空一面の暗雲がひとつ割れて太陽がお顔を覗かせました。それは神様が開けた天国への通り道です。ギルバート君、神様の身許でどうそ安らかに。