空君は9歳のスコティッシュフォールドで、市内のマンションで飼い主様と暮らしていました。空君は晩年には腎臓に不具合を抱えていたようです。また 若い頃は心臓が弱く大きな手術も経験しました。それでもその後はとても元気に過ごしていたのです。その空君がゴールデンウィークの最中、天国へと旅立ちました。これまで本当によく頑張りました。
ご清拭にはご実家からご家族様もお集まりいただきお立合いくださいました。お旅立ちの品として当方でご用意させていただいたお花は皆様の手により枕元に飾られました。お拭き清めの後はご自宅前でのご出棺です。ご家族様は空君と玄関でお別れしました。飼い主様はお見送りに階下までお出ましになられました。この周辺は中心地にも近い住宅街。お火葬は適した場所に移動してとり行います。空君はここで一旦、飼い主様とお別れします。すぐにお家に返してあげるからね、
空君。そして、いよいよ出棺。バックミラーに映る飼い主様の姿はご自宅を離れるにつれ小さくなっていきます。今、ここにお乗せしているのは空君ばかりではありません。飼い主様の空君への想いもまたお連れしているのです。その思い、私どもは決して忘れてはなりません。特にご遺体をお預かりする時には肝に銘じてです。それがペットちゃんばかりでなく飼い主様への当然の礼儀であり、弊社が最も大事にしている信条でもあるのです。
その日の空は、空君の旅立ちに相応しい綺麗な青い空でした。