お仕事日録

ミニチュアダックスフントのくららちゃん、みんなの待つ天国へ

ミニチュアダックスフントのくららちゃんが亡くなりました。享年12歳。心臓発作による急逝でした。以前より心臓に疾患を抱えていたくららちゃんでしたが、ここ最近、頓に悪化しておりました。ご冥福をお祈りいたします。

 

実は、こちらの愛犬のご葬儀を三度させていただいているので、ご自宅を訪れるのは今回で4度目となります。アメリカンコッカースパニエルのモモちゃんのご葬儀の時、ママさんの腕に抱かれ玄関先で私どもを見送ってくれたくららちゃんでした。あの時はすこぶる元気だったのにどうして ー 胸の奥から切なさがこみ上げてまいります。命とはなんて儚いものなのでしょうか。

 

ご自宅近くのビルの桜が咲き誇るお天気の良い日でありました。ご自宅に上がらせていただくと これまでのご葬送に必ずお立会いいただいていたおばあちゃまの姿もお見かけせずママさんが横たわっているくららちゃんの傍らでひとりお待ちいただいておりました。高齢のおばあちゃまがひとりで外出することも考えられず不審に思っていると、ママさんからおばあちゃまは去年亡くなったと知らされるのでした。

 

 

コッカースパニエルのリナちゃんのご葬儀にお伺いした時、ご主人を最近失くし母と娘だけになってしまい生活に不安を抱えていたおばあちゃまは、「何かあったら用事を頼んでよろしいでしょうか」と私どもを頼りにされ、「勿論です。すぐに駆けつけます」とご返事申し上げたことが思い出されるのでした。その時は娘であるママさんにおばあちゃまは制されることとなり、結局、愛するペットちゃんたちのご葬儀以外、私どもがお役に立てる機会は訪れることはなかったのです。私たちもそれ以降、気になってはいたもののナナちゃんのご葬儀、モモちゃんのご葬儀と仰せつかってゆく中でおばあちゃまにその都度お会いし、いたって普段通りのご様子にどこか安心しきっていたのでした。

 

天国のおばあちゃま。お役に立つことが出来ずに申し訳なかったです。どうか今はお父さまの傍でナナちゃんやリナちゃん、そしてくららちゃんと一緒に天上よりお嬢さまをお見守りください。

 

母を亡くされたママさんはその後、お友達から預かった12才のチワックスの女の子と8才のミニチュアダックスフントの男の子、そしてこの度亡くなったくららちゃんと一緒にお住まいでした。愛してくれたおばあちゃまを失くして間もなくお家にやってきた新参者たち ー くららちゃんにとっては、もしかするとそのことが大きなストレスになったのかもしれないとママさんは思われていたようです。くららちゃんはママの優しい心をきっと分かってくれると思います。どうぞご自分を責めずにいらしてください。

 

くららちゃん。お母さまを失くしたママさんを守ってくれて本当に有難う。新参のワンちゃんたちが君の役目を引き継ぎますから安心してね。だから今は、おばあちゃまの腕の中でゆっくりとお休みください。