16歳と8ケ月の猫のみかんちゃんが旅立ちました。
みかんちゃんは明るい茶虎の毛並みが美しい雌の猫ちゃんです。令和2年の冬に亡くなった黄色と白色のコントラストが美しいりんちゃんのファミリーです。みかんちゃんは、まだ生後2ケ月の時に同じ保護猫のりんちゃんとりんちゃんと同じ親の血筋を持つくりちゃんをお家に迎えました。なので、みかんちゃんとりんちゃん、くりちゃんは本当に生まれてこの方ずっと一緒だったのです。それはそれは姉妹のように育てられたのです。りんちゃんが亡くなった後もみかんちゃんはくりちゃんと共に過ごしていたのです。
貰われてきた当初はお兄様やお嬢様もご自宅にお住まいだったでしょうから みかんちゃん達もまた皆様のこぼれんばかりの愛情に包まれてとっても楽しく癒される日々の連続だったことと思います。それはお兄様やお嬢様がご家庭を持たれても変わりませんでした。其々にご実家のご両親にご家族揃ってお顔を繁くお見せいただいているようで、みかんちゃん達もそれほど寂しく感じてはいなかったのではないかと思います。そんな優しい日々が長らく続きます。
しかしながら、寄る年波には逆らえません。3年前 りんちゃんが心臓を悪くして旅立ちました。みかんちゃんもここにきて腎臓に不具合を抱えるようになりました。1週間ほど前からでしょうか、急に具合が悪くなるとついには食べることもお水を飲むことも出来なくなるのでした。それでもみかんちゃん、どんなに辛くてもお母様と一緒に寝たいと、かろうじて動かせる前足でお母様に擦り寄ってきてはお母様の温もりを感じながら眠りに着いていました。そんなお母さん子のみかんちゃんだからなのでしょうか、元気な頃から大の病院嫌いでした。病院に連れて行こうとすると今までに聞いたことのないような大きな声で「私は病院が嫌いなの!」と泣いて嫌がっていたとのこと。その鳴き声は女の人が悲鳴を上げているような声音だったと言います。
食欲を失くしてから1週間後のある日、ご家族様が集まる夕食の時間でした。みかんちゃんの容態が急変、「かっ、かっ、かっ!」と声にならない声を上げたみかんちゃん、ぐったりするとお母様に抱きかかえられるままに息を引き取りました。お母様の腕の中、みかんちゃんが一番望んでいた場所からの旅立ちでした。お母様の温もりを持って天国へ行けるね。みかんちゃん、本当に良く頑張ったね。
お火葬は、りんちゃんの時と同様、ご自宅前でとり行いました。お火葬の最中、お玄関からは悲しい声が聞こえてきます。くりちゃんがこちらを窺いながら「にやーにやー」とみかんちゃんを呼んでいるのです。くりちゃん。大好きなみかんちゃんはあなたのお姉ちゃんの傍に旅立ったんだ。ひとりぼっちにもならない。だから安心していいんだよ。そして みかんちゃん。りんちゃんと一緒に天国からご家族様とくりちゃんをどうかどうか見守っていてください。心よりご冥福をお祈りいたします。