お仕事日録

シーズー しいちゃんのご葬儀

シーズーのしいちゃんが旅立ちました。

 

ご訃報を受けてご自宅に伺うとお母様ご子息がひとりお待ちでした。傍らにはシーズーちゃんが横たわっています。13歳の女の子、しいちゃんであります。病気で痩せ細っているようでもなく被毛にも艶があり 一体どうなってしまったのでしょうか。

 

その後、お母様にご記入をお願いしたお申込書の病名欄には心不全とありました。心不全は心臓の機能の異常により全身に血液を十分に送り出せなくなっている状態を言います。慢性、急性にかかわらず突然、亡くなってしまうこともあり、もしかすると しいちゃんの場合もそんな亡くなり方だったのかもしれません。悲しみに打ちひしがられるお母様にはこれ以上お聞きすることも出来ず、私どもは唯々お悔やみ申し上げるばかりでした。

 

 

お父様やご子息方、お嬢様はご遠方におられるようで、この日は「お拭き清め」と保冷措置のみ施させていただきました。お別れのセレモニーとお火葬は翌々日にあらためてとり行うこととなりました。お火葬の前日にはお母様からお電話があり、出血が見られるとのことであらためてお清めに再度伺いました。

 

お火葬の当日、ご指定のお時間にお伺いするとご家族様が全員揃ってお待ちいただいておりました。ご家族様に集まっていただけてしいちゃんも大変喜んでいることと思います。お別れ式では経が読まれる中、ご家族様にはご焼香をいただきました。ご出棺前にはご家族様の手により棺の中に花々が飾られました。

 

その後 お火葬はご自宅のお玄関に続く屋外通路でとり行いました。駐車場には屋根があってお火葬が出来ないためその空いたスペースを使わせていただいた次第です。普段は人の往来だけの通路のため通路に置かれた鉢植え等々をあらかじめご家族様にご移動していただいていたのです。

 

「お骨上げ」はご自宅のリビングでとり行いました。私どもがご焼骨後のお骨をトレーに綺麗に並べてあらためてご家族様に上げていただくのです。手指のお骨や犬歯など細かなお骨はご家族様其々に小さなガラス瓶に詰められました。この後 ご家族様はまた其々の場所に戻られますが、その小瓶は各々方のお手元に常に忍ばせる大切なお守りとなるのです。

 

この度のご葬送は昨年の秋にご葬送のお手伝いをさせていただいたシーズーのプリンちゃんのお母様のご紹介でした。しいちゃんのお母様にお聞きすると しいちゃんとプリンちゃんは姉妹なのだそうです。そう言えば、しいちゃん、プリンちゃん、どちらも美人さんならぬ美犬さんで、確か年の頃も同じだったように思います。心臓が悪かったところも似ていますが、ご家族様に心底愛され可愛がられていたところもそっくりなのです。しいちゃんは天国でプリンちゃんと再会を果たすことになるのでしょうか。

 

しいちゃん。どうか天上では姉妹仲良く過ごしてくださいね。ご家族自慢が過ぎて喧嘩しちゃダメだからね。

 

しいちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。