お仕事日録

三毛猫のローズちゃん、18歳が旅立ちました。

三毛猫のローズちゃんが旅立ちました。享年18歳でありました。

 

ローズちゃんがこちらのお家にやってきたのは生まれたばかりの頃です。ごみ袋に入れられて捨てられていたところ こちらのママさまに助けられたのです。可愛いローズちゃんはたちまちご家族さま皆のアイドルになりました。ローズちゃんには多少お転婆なところもあって爪を切ったり体を拭こうとすると「やめてよー」と言わんばかりに反抗してみせたりもするのです。ご家族さまには引っ搔かれた方もおられたみたいです。

 

今日のローズちゃん。お爺さま、お婆さま、パパさま、ママさまに体を隅々まで拭き清められています。いつもと違って身体を預けたままに幸せな面持ちです。ふっと体を起こしあの時と同じようにあらん限りの力で抗ってくれたら。。ご家族さまの気持ちが痛いほど伝わってまいります。いえいえ。今のローズちゃんはご家族さまのお気持ちをよく分かったうえでほんとうに心の底から喜んでくれているのではないでしょうか。

 

ローズちゃんとママさまの出会いをお聞きしたスタッフが「ローズちゃん。幸せでしたね!」とローズちゃんにお声掛けすると「私たちも幸せをたくさんもらいました」とお婆さまがお仰いました。ローズちゃんはご家族さまから受けたご恩を生きて今日まで返してきたのだ。。私どもはローズちゃんがご家族さまと過ごした日々を知っているわけではありません。それでもこのお婆さまのお言葉にはっと気づかされるものがありました。可愛い仕草のローズちゃんもお転婆で手を焼かすローズちゃんもローズちゃんの為す全てがご家族の幸せなのです。

 

ご出棺の折、「行ってらっしゃい。ローズ!! またね!」とママさまはローズちゃんの耳に届けとばかりの一声で見送られました。

 

 

お火葬は静かな山懐でとり行いました。美しい紅葉の中、幸せを与えられ与えた1匹の猫はその役目を終えて天国へと戻って行きます。幸せでしたね、ローズちゃん。

 

冬はもうそこまで来ています。ローズちゃんのご冥福をお祈り申し上げます。