お仕事日録

ホーランドロップのマロン君、ご家族さまに見守られて今。

たれ耳が可愛いホーランドロップイヤーのマロン君が旅立ちました。

 

 

11年前の12月のちょうど今頃、こちらのご家族の一員になったマロン君でしたが、本日、老衰によってその幸せな生涯を閉じました。マロン君は、パパさま、ママさま、お姉さま、お兄さま、お爺さま、お婆さまにとっても可愛がられていました。天敵とは全く無縁の、大勢のファミリーに囲まれて穏やかに過ごした生涯でした。

 

ご自宅のリビングの大きなゲージの中にはマロン君の棲み処があります。その棲み処はどこか別荘にも准えられる棲み処です。お爺さまがマロン君のために設えられた手作りの別荘でした。マロン君。居心地の良いお家を与えられるなんて。皆に愛されほんとうに幸せでしたね。

 

ママさまは、今にもその別荘からマロンが飛び出てくるような気がすると悲しい目をして仰いました。お兄さまもマロン君のお旅立ちに県外から戻ってこられていたとのことでした。「愛おしいマロンを真心を持って送り出してあげたい」そんなお家族さまのお気持ちが痛いほど伝わってまいります。

 

ご家族さまが一同に会し、皆さま其々に愛おしさを湿らせたコットンですっかり拭き清められたマロン君。その後、ご家族さまにはマロン君を取り囲むようにしてお座りいただき、お弔いの儀は厳かな中、静かに進行しました。読経の間、ご家族さまには順次、ご焼香をいただきました。

 

お旅立ちは住み慣れたご自宅から。ご家族さまに見守られながら旅立つマロン君、愛おしさのベールに包まれてそのお背中は最後まで光り輝いていました。さようなら、マロン君。夜空に星がひとつ瞬き、静けさのままに炉に火が入ります。

 

マロン君。月うさぎとなってどうかご家族さまをお守りくださいますように。マロン君のご冥福をお祈りいたします。