お仕事日録

スコティッシュフォールドのSちゃんが旅立ちました

アッシュグレーの斑点がとってもハンサムなスコティッシュフォールドの男の子、Sちゃんが旅立ちました。享年3歳でした。ご家族様には心よりお悔やみ申し上げます。

 

Sちゃんは、3年前にこちらお宅で生まれた4匹のうちの1匹です。母猫ちゃんは最初、3匹の可愛い赤ちゃんを出産しました。ところがそれから半日が経つ頃に再び苦しみだし、飼い主様はすぐに母猫を病院へ連れて行かれました。

 

なんと母猫ちゃんのお腹には今だ2匹が生まれずにいたのです。そのうちの1匹は残念ながら死産となってしまいましたが、もう1匹は奇跡的になんとか無事に産まれてくれました。この時 命を取り留めた仔猫が、この度ご葬送のお手伝いをさせていただくこととなったSちゃんなのです。

 

 

Sちゃんはそんな生い立ちもあってか、若くして心臓病を患っていました。治療を続けながらの毎日ではありましたが、ここ最近は病気のことを忘れてしまうほど元気でした。

 

こちらのお家には、Sちゃんの親猫はじめ兄姉猫ちゃん、その他ファミリーがたくさん同居していて、どの子も人懐っこく のびのびと幸せに暮らしていました。お部屋のあちこちには猫ちゃんたちが喜ぶような工夫がなされており、この日も猫ちゃんたちは私どもがお邪魔しても動じることもなく各々が自由気儘に過ごしていました。Sちゃんもまた皆と同様、ついこの間までこのお部屋で穏やかな日々を送っていたのです。

 

そんな中での急なお旅立ち。ママ様は「病状が落ち着いていたからこのまま長く生きてくれるかなと思っていたのに」と涙ながらに仰いました。ママ様はSちゃんが旅立った後も丸二日間、お別れの時間をSちゃんと一緒に過ごしました。Sちゃんの姿が見えなくなると猫ちゃんのひとりが異変を察知したのか 具合を悪くてしまいましたが、ママ様もまた深い喪失感の中で何事も手に付かずに唯々、悲しみと闘っておられたみたいです。

 

パパ様とママ様に心から愛され、短いながらもその命を大切に育まれたSちゃん。天国から愛するお二人とファミリーの皆をどうかどうか見守っていてね。