お仕事日録

ノルウエ― ジャン フォレストキャットの楓ちゃんのお旅立ち

ノルウエー ジャン フォレストキャットの楓(かえで)ちゃんが老衰のため、旅立ちました。享年14歳でした。

 

 

ご子息よりお電話をいただき お約束のお時間に伺うと、ご子息の他にもお母さまとお嬢さまがお部屋の中央で優しい寝顔を見せる楓ちゃんの側らにそっと寄り添っておられました。お電話をいただいた際、ご子息はご家族のおひとりがご遠方にいらっしゃる旨、話しておられましたが、そのおひとりとは妹さまのことだったのでしょう、お母さまのお隣で静かに座しておられるこちらのお嬢さまは楓ちゃんのお見送りに駆けつけられたようです。

 

「楓」という和のお名前を持ちながらそのお顔立ちは気品に満ち溢れ、まるで異国のお姫さまのよう。そんな楓ちゃん、 眠れる森のお姫様のようにいずれ目を覚ましてくれるのならよいのだけれど  ―  どうかどうか今はゆっくりお休みください。

 

 

お拭き清めが始まりました。目を潤ませながら優しく清められるご家族さま。楓ちゃんもきっと喜んでいることでしょう。その後、お棺に移された楓ちゃんにご家族さまは色とりどりのお花がお供えされ、ご出棺となりました。

 

お火葬は、澄んだ夜空に浮かぶ美しい月と星の下、執り行われました。花壇いっぱいの紫陽花は見事に花開いてさながら天から楓ちゃんに手向けられたかのよう。

 

楓ちゃん。あなたはたくさんの素敵な思い出をこれまでご家族さまに届けてくれました。どんな時も寄り添ってくれたあなたの姿はいつまでも皆さまの心の中で生き続けることでしょう。そしてどうかこれからもご家族の毎日を優しく見守っていてくださいね、この日のこの瞬間を静かに見守ってくれているあの月のように。

 

 

ご冥福をお祈りいたします。