セキセイインコのプリンちゃんが亡くなりました。4歳の男の子です。ご連絡をいただき、お火葬のご依頼を賜わりました。お火葬はご自宅に近く火葬に適した場所を探してご提案させていただきました。ご相談のうえその場所で待ち合わせることとなりました。ご指定の時間に待っていると若いご夫妻が近づいてこられました。ご夫妻は歩いてここまで来られたようです。奥様の手にはプリンちゃんと思しき小鳥が小さな箱に納められ眠っていました。
プランの確認後、私どもで33gの小さな体をお拭き清めさせていただき、その後、お二人にもお願い致しました。死因は精巣腫瘍。セキセイインコに多い疾患です。動物病院の先生曰く、哺乳類は精巣が体腔外にあるためアプローチしやすいのですが、鳥の精巣は体腔内にあり、しかも腫瘍が発見される時は体腔内でかなり大きくなってしまっていることが多いため非常にアプローチが難しくなるそうです。精巣腫瘍の摘出手術を試みることも出来るようですが、生存できる可能性はかなり低いようです。
30分程のお火葬の間、ご夫妻には近くの公園でお待ちいただきました。小さな体のお骨はほんの僅か、2寸の骨壺でもかなり大きく感じます。最後に小指の先ほどの頭蓋骨を拾い全てお骨壺に収めました。その後、戻ってこられたご夫妻にお渡しいたしました。
物静かなご夫妻でふたり手を取り合って頑張っておられる感じが伝わってきてどこか応援したくなるような気持ちにもなりました。立ち去られるご夫妻をお見送りしながら、今度はお二人にプリンちゃんのような可愛いい宝ものが運ばれてくれるかも - だったらいいな。 素直にそう思いました。