お仕事日録

豆しばのももちゃん 優しい寝顔で眠っていました

「今ほど、病院から連れて帰りました。愛犬ももの火葬をお願いしたいのですが・・・」ご依頼のお電話を頂いたのは2日前のことでした。お父さまらしきお声に飼い主様の優しいお人柄が窺い知ることができます。弊社はここ一両日、お仕事が重なっていて、お火葬に関してはご家族さまには丸一日お待ちいただくしかありませんでした。お父さまにはその旨をお伝えさせていただいたのですが、それでもご家族さまは弊社をお選びいただきました。

 

お約束の日、ご自宅にお伺いすると、お父さまとお母さま、お嬢さまがお待ちでした。お母さまの傍らには毛布に包まれた柴犬のももちゃんが横たわっています。とても優しい寝顔でした。ももちゃんの安らかなお顔には丸一日ゆっくりとご家族さまとそれも慣れ親しんだ我が家でお別れが出来た事、どこか喜んでいるようにも思えます。我々のお仕事が重なっていたことはあなたにはかえって良かったのかもしれないね。ももちゃん、皆さんと最後に充分お別れが出来たかい?

 

愛しいワンちゃん、猫ちゃんとのお別れについて言えば、お火葬を急がず、出来うる限りそれまでの間、ご家族様でゆっくりと別れのお時間を持つことは全く悪いことではありません。少しでも一緒にいてあげることは天国に行ってしまったとはいえペットちゃんにとっても間違いなく嬉しいはずですし、ご家族さまの心身の状態にも決して悪い影響をもたらすものではありません。むしろ後々良い結果を生むものと考えます。もちろん 暑い時節は十分な保冷措置が必要ですが、過度に気にするあまり大切な時間を失っては後々後悔することにもなりかねないのです。

 

 

ももちゃんは御年15歳。ももちゃんの老体にはこのところの寒さもかなり堪えるものだったのでしょう。3日前、夜中にオシッコに起きて、その後、痙攣を引き起こします。翌朝、病院に連れて行かれたももちゃんはすぐに入院することになり、残念なことにそのまま回復することなく亡くなってしまうのでした。ご家族さまには急なお別れでした。

 

 

雨のぱらつく墓地。お火葬はご家族さまが立合われ、最後のお別れとなりました。お骨上げはご焼骨後、私どもで先にトレーに拾骨させていただき、ご家族さまにはご自宅でトレーよりお骨壺に収めていただきました。お嬢さまはお買い求めのペンダントにも小さなお骨を入れておられました。賢くて美しいももちゃん。素敵なご家族に巡り合え 時を共に過ごしたあなたは本当に幸せだったね。

 

ご自宅の廊下にはももちゃんのお写真が額に入れられ掛けられていました。若い頃のももちゃんです。ガラスが反射して上手く撮れませんでしたが、ホント、、可愛いですね。先ほどの寝顔も口元が白くなってましたが可愛さは全く変わってはいませんでした。ここに掲載出来ないのが少し残念ではあります。ご家族さまにはご用命いただき有難うございました。心よりご冥福をお祈りいたします。