お仕事日録

ミニチュアダックスフントのここちゃんが天へと召されていきました。

ミニチュアダックスフントのここちゃんが亡くなりました。

 

 

ここちゃんはおっとりとした優しい性格の13歳の女の子です。ママさま、お兄さま、おばあさまの愛の中でこれまで穏やかに過ごしてきました。しかし加齢とともに最近では肺に不具合を抱えるまでになりました。そして遂には肺に出来た腫瘍が呼吸を阻害するようになってしまい、桜の開花を待たず天へと召されてゆくのでした。

 

 

私どもがお部屋にお邪魔すると、「誰が来たの?」と今にも起きて来そうなここちゃんでした。ママさまは苦しんで亡くなったのかもと心配しておられましたが、ここちゃんには苦悶した様子もなくあくまでも穏やかなお顔でした。優しい寝顔をみる限りここちゃん、すうっと眠るように旅立っていったのではないかと思います。

 

ご自宅に伺ったこの日はお拭き清めだけとり行いました。お火葬はご家族さまの休みに合わせて1週間後にとり行いました。その間、お兄さまは毎日欠かさず保冷剤を取り換えてくださっておられたようです。まさに慈愛に満ちた7日間でした。こうしてご家族さまは水入らずで大切な時間を過ごされたのです。

 

お火葬日。この日は3月だというのに朝から雪が降っていました。ご自宅に伺うまでの道中も雪は激しくなるばかりでありました。ご自宅ではママさま、お兄さまがお待ちでした。ご家族さまにはこの7日間で充分にお別れなされたことでしょう。たくさんの思い出を振り返ったり感謝の気持ちを伝えたり。それはご家族さまにとってばかりかここちゃんにとってもかけがえのない時間だったと思います。ここちゃん。ご家族さまといっぱいお話しできて良かったね。たくさん撫でて貰ってほんとうに嬉しかったね。

 

お火葬が始まる頃には雪も収まり 雲の向こうには青空も見えています。天使が雪雲の扉を開けて向こうの空からここちゃんを迎えにやってきているのでしょうか。炉前での最後のお別れです。ママさまとお兄さまはここちゃんにお花を供えられると静かに炉に火が入れられました。おばあさまも奥のお部屋から見守っておいでのことと存じます。

 

ここちゃん。神様の身許でどうかご家族さまを見守っていてくださいね。