キジトラの小柄な猫、あんちゃん、11歳が永眠されました。
あんちゃんは、まだ幼い仔猫の頃、小さな体で川に流されそうになりながらも必死に岸壁にしがみついていました。その姿を見つけた方の優しさによって命を救われ、ご縁あって今のお家に迎えられました。
FIVの血液検査では陰性で予防のためワクチンもしっかりと接種していたあんちゃん。それがどうしたものか、FIVを発症してしまったのです。それでもあんちゃんはいつも優しいご家族のもとで大切に守られながら穏やかに過ごしていました。
そしてとうとうお旅立ちの日を迎えます。あんちゃんは、一番大好きなお母様の腕の中、安心したように静かに息を引き取りました。
お見送りには、お父様、お母様、ご子息おふたり。そしてダックスのシェリーちゃんもご一緒に炉前で最後のお別れ、あんちゃんにお顔を寄せてこちらのお家で培った絆を確かめ合いました。
お母様のお友達から届けられたお花があんちゃんをとり囲むように飾られ、お旅立ちに優しい彩りを添えています。
程なくしてあんちゃんはご家族皆の温かな想いに包まれながら皐月の風薫る明るい空へと昇って行きました。深く愛され、救われ、生き抜いたあんちゃん、どうか安らかにお眠りください。
昨年秋、ご実家を離れてお住まいのご子息ご家族のワンちゃん「はーと君」をこちらご実家でお見送りさせていただきました。そしてこの度はご実家のご両親の愛猫 あんちゃんを見送らせていただきました。
愛おしいペットちゃんのご葬送を其々お手伝いさせていただくなかであらためてご家族ファミリーの深い絆を感じました。そして思うに、その絆をさらに強くしていたのが、今は亡きはーと君であり、あんちゃんだったのではないでしょうか。
あんちゃんのご冥福をお祈り申し上げます。