お仕事日録

猫のもなかちゃんの旅立ち

猫のもなかちゃんが旅立ちました。御年9歳。均整のとれたしなやかで艶やかな体躯が印象的な もち米で作るあのもなかの様に薄いベージュ色の被毛を纏ったとても美しい猫ちゃんでした。動物病院では診断された病名は心筋症。心臓に機能障害を起こす心筋の病気で、目に見えてはっきりした症状もみつからないまま重篤になることも少なくないとても厄介な病気です。なぜ発症してしまうのか その詳細もいまだ解明されていないようですが、遺伝子がその要因のひとつに考えられています。

 

 

診断を受けてから投薬治療を始めると奇跡の回復を遂げ、日頃の健康だったもなかちゃんに戻りました。しかし、これで一安心と思っていた矢先のこと。もなかちゃんは何も変わらずいつも通りの朝のルーティンを終えると容態が急変、そのまま亡くなってしまったのです。突然のことでした。ご家族さまにあられてはさぞや落胆されたことでしょう、ご家族様のお気持ちを思うと胸が詰まります。この病気は、病状が進行すると心臓の機能低下によって肺や胸に水がたまり重度の呼吸困難を起こしたり、動脈血栓症によって血管に血栓が詰まりその先の臓器が機能不全を起こしたりして死亡すること多いようです。確かなことは分かりませんが、もなかちゃんも多分にそんな状態に陥ったのではないでしょうか。

 

お火葬はご自宅の玄関の前の大きな駐車場でとりおこないました。ご主人、奥様、お嬢様がお立合いになられました。家族の中の末っ子として愛されたもなかちゃん、なかでもお父様が大好きだったそうです。不運な遺伝子を引き継いでこの世に生を受けたもなかちゃんですが、とても素敵な家族に巡り会えました。それはとっても素敵で幸運なこと。短い生涯だったけど、余るほどの愛を与え与えられて生きたもなかちゃんです。それが幸せでないというなら何が幸せなのでしょう。ご家族様。もなかちゃんはほんとに幸せでした。もなかちゃん自身も間違いなくそう思っているはず ー もなかちゃん、優しいご家族に感謝だね。